津軽三味線

中学生の頃だっただろうか、
NHKテレビで見た和太鼓と津軽三味線の演奏が妙に心に残っていた。
初めて耳にしたその音は、ピアノとコーラスに夢中になっていた私にとって、
とても新鮮なもので体の中にガンガン響いてしみ込んで行く感じがした。
「血が沸く」というのは、こういう感情なのかと思った。

それから何十年もの間、その音にふれることもなく忘れてしまっていたが、
三味線を習い始めた友達を介して,津軽三味線と再会することになった。
いうまでもなく、東北の厳しい地嵐のように力強い、
それでいて、哀愁のこもった津軽三味線の音とリズムにとりこになってしまった。

しかし、自分で演奏するとなると並みたいていじゃない。
少しでも本物の音に近づきたいと、くりかえし、くりかえしバチで太鼓をたたき、
弦をはじく。
最初の頃は、バチの持ち方が不自然なためか、腱鞘炎に悩まされたりもした。
それでも、ひとつの曲が弾けるようになった時のうれしさ、
そして、その曲を自分なりに味付けしていく楽しさは
今の私にとって、たとえようもない喜びとなった。

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